私たちの常識の多くは、ヒトという動物がたまたまこんなサイズだったから、そうなっているのである。
その常識を何にでも当てはめて解釈してきたのが、今までの科学であり、哲学であった。
哲学は人間の頭の中だけを覗いているし、物理や化学は人間の目を通しての自然の解釈なのだから、人間を相対化することはできない。
生物学により、はじめてヒトという生き物を相対化して、ヒトの自然の中での位置を知ることができる。
今までの物理学中心の科学は、結局、人間が自然を搾取し、勝手に納得していたものではなかったのか?
(ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学 / 本川達雄 著)
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