一部では有名?な「達人プログラマ」を、大学の図書館で見つけたので読んでみました。
職業プログラマ向けの啓蒙書、と言ったところ。純粋なプログラミングの話だけでなく、お客さんや同僚と一緒に仕事をしていく事に関してや、(私の好きではない)人生論っぽいところもあります。
で、ぶっちゃけなのですが、2012年となった今、特に読まなくて良いと思います。
10年前の最先端は、今の普通になった
読んでもしょうもない、くだらない内容が書いてあるというわけではなくて、もはや今すでに十分浸透していて、インターネットで当然のように言われてる内容が多いからです。
「ソフトウェアの直行性」、つまり「ソフトウェアの一部は他の部分と独立してるべき」というのは本当によく言われてることですし、「DRY(Don’t Repeat Yourself)」も、Ruby on Railsという有名かつ優秀なサンプルがあります。本で自然言語で読まなくても、コードを書きながらDRYってどういう事なのか、理解してる方は多いのでは。「テスト駆動開発」もどこかで聞かれた事があるでしょう。
奥付をめくってみると、2000年11月の出版でした。ITバブルとか、あの頃です。20世紀です。もう11年以上経っています。当時はきっと最先端だったのでしょうが、今は十分に浸透した考えばかりです。11年前の本でわざわざ読むより、インターネットで検索して、実例をたくさん見たり、いろいろな人の意見を検索して調べていった方が、きっと新鮮で刺激的で、何より「Pragmatic†1」な情報が手に入ると思います。
エディタの紹介も、Brief(DOSのエディタ!)だったり、ソースコード管理システムの例がCVSやらSCCSだったり…2000年はSVNがやっと出来た頃(!)なので、すごーく隔世を感じます。ITバブルでどっと混むでIT革命†2な、あの頃へ戻るタイムマシンに乗るような楽しさは有るかも知れませんね。
10年前は最先端だったけど、今でもそんなに…
表明プログラミングのEiffleやSather、アスペクト指向プログラミングは未だにメジャーでは無いですね…。このあたりは読んでいて面白かったです。
あと「どこでもいつでも何でも自動化」というコンセプトは、理解はされてても、まだそこまでメジャーじゃないきがします(私の周りだけかな?)。確かに自分でスクリプトを書いて自動化すると楽なのですけど、最初書くのが結構おっくうなんですよね…。もっと楽に自動化できるようなツール出来ないかなー!